韓国商業銀行大手の新韓銀行とLG、CBDCの仲介プラットフォームを構築

韓国の大手商業銀行である新韓銀行はLG CNSと共同して中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタルウォンのパイロットプラットフォームを構築した。聯合ニュースが8日に報じた。LG CNSはLGのITサービス部門。

新韓銀行とLG CNSが構築したプラットフォームは、韓国中央銀行がCBDCを発行し新韓銀行などの他機関が仲介者として機能するCBDCモデルを想定。新韓銀行は「中央銀行がCBDCを発行する場合、円滑な流通と仕様のためには仲介機関が必要だ」と述べ、プラットフォームがCBDCの流通に必要不可欠なものであると強調した。

このプラットフォームでは個人や企業が、CBDCを決済や送金、外国為替取引に利用できるようにするもので、CBDCの発行を個人が保有する一般的な資金と、緊急時の資金調達といった特定目的の政府資金とを分けることができるという。

今回の開発ではどのブロックチェーンネットワークを使用したかは明らかになっていない。

既報の通り、新韓銀行は仮想通貨やブロックチェーン分野への取り組みを進めている。新韓銀行は1月、仮想通貨カストディを提供する企業コンソーシアムである韓国デジタルアセット社に投資した。さらにBlockoの資金調達ラウンドに参加している。

一方で韓国中央銀行はCBDCを順調に進めている。2020年4月にはデジタルウォンの試験運用を開始し、2月には長大な報告書を発表している。