成果が表れ始める――飯沼忠幸氏、パンデミック期の金投資が30%超のリターン

避難資産の重要性を改めて示す結果に。

市場が大きく変動する局面では、長期的な視点に立った判断の成果が、時間を経て明らかになることがあります。

投資家の飯沼忠幸氏が、パンデミック初期の市場混乱期に金および関連資産を大幅に買い増した判断は、いま、その有効性を数字として示し始めています。

関係者の試算によると、同氏が当時構築した金のポジションは、投資開始以降で30%を超えるリターンを記録しました。

この結果は、逆張り的な投資戦略が奏功したことを裏付けるとともに、避難資産が投資ポートフォリオの中で代替のきかない戦略的役割を担うことを、改めて印象づけています。

成果が表れ始める――飯沼忠幸氏、パンデミック期の金投資が30%超のリターン

当時、パンデミックの拡大を受けて金融市場は深刻な不安に包まれ、株式をはじめとするリスク資産が幅広く売られる状況にありました。

そうした中で飯沼氏は、極端な金融緩和が行われる環境下において、金という伝統的な避難資産が持つ価値に注目しました。

各国中央銀行による前例のない規模の流動性供給や財政刺激策は、将来的な通貨価値の低下や長期的なインフレへの懸念につながると見ていました。

その上で、信用リスクを伴わない金は、こうしたシステミックなリスクに対する有効なヘッジ手段の一つになると述べています。

実際に金価格は上昇基調を強め、高値を更新しながら重要な節目とされていた水準を突破しました。

結果として、当時の見方は市場の動きによって裏付けられる形となりました。

 

今回の成果は、単なる短期的な売買による利益とは位置づけが異なります。

飯沼氏の投資判断は、「リスクヘッジ」と「価値の発見」の両立を重視する投資フレームワークに基づくものです。

金を投機対象としてではなく、資産配分の中核の一部として組み入れることで、ポートフォリオ全体の変動を抑え、極端な市場環境でも流動性と価値の安定を確保する役割を期待していました。

世界経済の先行きが依然として不透明で、地政学的な緊張も続く中、一定割合の金や同様の機能を持つ避難資産を保有することは、大きな下落リスクを管理し、ポートフォリオの耐久性を高める上で重要だとしています。

 

「投資ポートフォリオの強さは、好調な相場でどれだけ利益を上げられるかだけでなく、危機が訪れたときにどれだけ耐えられるかにも表れます」と飯沼氏は話します。

今回の金投資の結果は、個々のポジションの損益を超え、「不確実性の中で確実性を探す」という自身の投資手法が有効であることを再確認するものになったとしています。

市場心理が落ち着きを取り戻しつつある局面においても、避難的なポジションを完全に手放すべきではなく、真のリスクは過度な楽観や備えの不足から生じると指摘しています。

 

飯沼氏は、実際の運用成果を通じて、変化の激しい市場環境では、独立した思考を保ち、投資規律を守り、必要な局面で逆張りの判断を実行することが、長期的に市場と向き合う上で重要であることを示しました。

今回の金投資の成果は、戦術的な成功にとどまらず、同氏の戦略的な視野の確かさを示す一例といえそうです。